報告・シンポジウム2007-2008 三嶺の森をまもるみんなの会

 県民のみなさまに、わたし達の源流の森で起こっている食害の状況を知っていただきたい、関心を持ち活動にも参加していただきたいとの思いで、「普及啓発パネル展示」と「シンポジウム」や「報告会」を2007〜2008年度はつぎのとおり開催しました。


【普及啓発パネル展】 第1回物部川川祭り会場
実施日 2007年10月14日(日)11:00〜15:00
場所 物部川河川敷
主催 物部川川祭り実行委員会
このイベントは、この川に「ありがとう」を言う日として、2007年初めて開催され、物部川が流れる3市の協力のもと、流域の各関係団体が啓発や体験コーナーや食べ物の出店を設ける中、当会では写真展を行いました。まだこの問題について知らない人も多い中、会場で訪れた人に依光代表が質問に答えたり、説明をしたりしました。
 また、物部森林組合は、シカ肉の試食を林業婦人部と共に行い、シカ肉の普及をした。(社)高知県森と緑の会も森の荒廃をテーマにシカの食害についてパネルを展示した。


【緊急シンポジウム】 どう守る危機に立つ三嶺の森 -深刻化するニホンジカ食害-
 流域住民ならびに県民の宝「三嶺の森」がニホンジカの食害にさらされ、いま、樹木剥皮・ササ枯れなどかつてない深刻な危機が進行しています。そこで、緊急シンポジウムを開催しました。
実施日 2008年1月19日(土)13:20〜16:30
場所 保健福祉センター香北2階大ホール
 (香美市香北町美良布)
参加者 150名
第1部 13:20〜14:40(各報告20分)
三嶺山系におけるニホンジカ食害の現状報告
   コーディネーター 依光 良三
「四国東部におけるシカの動態」
 金城 芳典(四国自然史科学研究センター)
「拡大する被害 農林業被害から自然林へ」
 門脇 槇夫(香美市長)
「急速に進む被害の実態1・長年の観察から」
 公文 照(環境省委嘱自然公園指導員)
「急速に進む被害の実態2・調査を通じて」
 坂本 彰(森の回廊四国をつくる会)
「林床の砂漠化と土壌流出問題」
 依光 良三(物部川21世紀の森と水の会)
第2部 講演14:50〜15:40
「丹沢山系のニホンジカ問題と保護管理計画」
 永田 幸志(神奈川県農政部緑政課野生動物班主査)
第3部 パネルディスカッション15:50〜16:30
「どう守る三嶺の森(序章)」

 それぞれの分野のパネラーが、報告を行いました。会場の外には、現在進んでいる食害状況や、昔の状況を写したパネルを展示しました。参加者のみなさんの関心は高く、報告した方々も時間が足りない、もっと伝えたい、知ってほしいという感がありました。

▲関心の高い問題なので、会場はほぼ満員。講演や報告を熱心に聞く参加者

▲それぞれのパネラーの発表の後、パネルディスカッションが行われた

▲パネルをじっくりと見る参加者
主催:三嶺の森をまもるみんなの会
後援:四国森林管理局、高知県、香美市、香南市、南国市、
NHK高知放送局、高知新聞社、RKC高知放送、KUTVテレビ高知
物部川流域ふるさと交流推進協議会の助成を受けて実施しました
   
2008年12月7日記


【普及啓発パネル展】 物部川ウォーキング
実施日 2008年5月11日(日)
場所 町田堰
主催 物部川ウォーキング実行委員会
 物部川ウォーキングのポイント「町田堰」で、普及啓発パネルを展示コーナーを設置しました。通過するたびに参加者が、立ち止まって見てくれました。


【報告会】 蝕まれる三嶺の森と山々 -三嶺・剣山地区シカ被害状況公開報告会-
 いま、三嶺山系のササや樹木、そして貴重な稀少植物等がニホンジカによって急激に被害を受け、深刻な事態が進行しています。この被害実態について、環境省及び四国森林管理局などが昨年度実施した調査結果、及び「三嶺の森をまもるみんなの会」のモニタリング調査等の情報をみんなで共有し、これからの保全活動に役立てたいと思い、実施しました。
実施日 2008年6月29日(日)13:00〜16:30
場所 四国森林管理局2階(高知市丸ノ内1-3-30)
参加者 100名
〈報告内容〉
報告1 緑の回廊剣山(三嶺)地区における被害の実態
 四国森林管理局 米田 雅人
報告2 国指定剣山山系鳥獣保護区(三嶺)における被害の実態
 環境省中国四国地方環境事務所 久保 彰宏
報告3 三嶺周辺のササ草原の変化
 三嶺の森をまもるみんなの会・三嶺を守る会
                    坂本 彰
報告4 植生保護柵の稀少植物保護・再生効果について
 三嶺の森をまもるみんなの会・高知大グループ
                    石川 慎吾
〈質疑及び討論〉コーディネーター 依光 良三
被害実態を把握するための今後の調査について
植生保全方法について

 今回は、各所から現在調査している内容を報告いただきました。会場からもたくさん質問が出て、予定していた終了時刻を大幅にオーバーしました。

▲報告者による報告。写真は導入となる報告をする依光代表

▲場内からもたくさん質問いただいた

▲関心の高さを伺わせる大入り
主催:三嶺の森をまもるみんなの会、森の回廊四国をつくる会
共催:環境省中国四国環境事務所、四国森林管理局、高知県、香美市
後援:高知新聞社、朝日新聞高知支局、NHK高知放送局、RKC高知放送、KUTVテレビ高知
物部川流域ふるさと交流推進協議会の助成を受けて実施しました

2008年12月7日記


【講演と普及啓発パネル展】 四国山の日inこうち
実施日 2008年11月1日(土)13:30〜16:00 高知工科大学
     11月2日(日)9:30〜15:30 甫喜ヶ峰森林公園
主催 四国の森づくり実行委員会
 平成16年に高知県で「四国はひとつ」をスローガンに制定された「四国山の日」。4年ぶりに高知県で四国山の日のイベントが開催され、1日目は、分科会で、依光代表がシカの食害について講演。その後、川・農業・環境教育の3人の事例報告をいただいて、自分達で今何ができるかをシカの食害をとっかかりに考えました。
 また、2日目は高知県立甫喜ヶ峰森林公園の四国の森づくりのテントで、普及啓発パネルを展示。この問題は、4県共通の問題として考えてほしい、と依光代表が高知大学生(森林)3名と、展示コーナーで説明等を行いました。

【普及啓発パネル展】 第2回物部川川祭り会場
実施日 2008年11月9日(日)11:00〜15:00
場所 物部川河川敷
主催 物部川川祭り実行委員会
 昨年に引き続き、第2回物部川川祭り会場で、展示コーナーを設けました。今回も、3市も協力のもと、流域の各関係団体が啓発や体験コーナーや出店を設けました。当会では、食害の状況や今まで行ってきた活動の様子など最新の写真を展示しました。この問題を知っている人や関心をもつ人が、昨年に比べると増えてきたように感じました。
 また、物部森林組合は、今年もシカ肉の試食として肉を炭火で焼いて、試食してもらい、シカ肉の普及をした。(社)高知県森と緑の会も森の荒廃をテーマにシカの食害についてパネルを展示し、今年は3つのテントが隣あっていたため、より分かりやすく展示ができました。


【普及啓発パネル展】 流域の危機 深刻化するシカ食害問題
実施日 2009年1月13日(月・祝)〜23日(金)午前中まで
場所 香美市立中央公民館(香美市土佐山田町)
・シカ被害の現状
・「三嶺の森をまもるみんなの会」で中心となって実施したシカ食害防止活動のこれまでの経過
・ネット等の設置によりあらわれた結果
等を掲示しています。ぜひご来場ください。


 昨年1月の同じ時期に、初めて緊急シンポジウムを開催しました。それから、1年。当会もそれ以降、5回に渡るボランティア活動や高知大学生グループも調査を行ってきました。今回はパート2ということで、今の最新の情報を報告させていただきました。
実施日 2009年1月25日(日)13:30〜16:30
場所 保健福祉センター香北2階大ホール
 (香美市香北町美良布)
参加者 どなたでも(参加費無料)
〈報告内容〉
第1部 報告「三嶺の森の被害の実態と流域」
 三嶺の森をまもるみんなの会
  坂本 彰(三嶺周辺におけるニホンジカの影響調査−樹皮剥ぎの状況−)
  内田忠弘(剣山山域のシカの食害の現状)
  石川 慎吾(シカによる林床植生の変化と保護柵の効果)
  依光 良三(シカ食害の物部川流域に及ぼす影響)
第2部 講演「自然林のシカ被害と対策」
  梶 光一 東京農工大学教授・専門「野生動物管理学」 
第3部 質疑応答・ディスカッション
 三嶺の現状や調査やネット張り効果の結果、徳島県剣山域の状況、講演として北海道のエゾシカの被害調査や対策についての話を 参加者90名が聞きました。

 
  ▲シカ食害で枯れた樹木とササ(韮生越)

▲熱心に聞く参加者

▲第三部のディスカッションの様子

▲今までの活動等が紹介されたパネル展示
主催:三嶺の森をまもるみんなの会
共催:林野庁四国森林管理局、環境省中国四国地方環境事務所、高知県、香美市、南国市、香南市
後援:高知新聞社、RKC高知放送、NHK高知放送局、KUTVテレビ高知
物部川流域ふるさと交流推進協議会と環境省から助成を受けて実施しました

2009年1月25日記


【総会記念講演】 カモシカの話
実施日 2009年3月22日(日)15:00〜16:00
場所 高知県森林総合センター「情報交流館」(香美市土佐山田町)

中西安男氏(わんぱーくこうちアニマルランド)
 総会記念講演会を開催しました。
 国の特別天然記念物・カモシカについて、習性やニホンジカとの違い、ニホンジカの増加によって置かれている危機的な状況等について講演いただきました。


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